99%の信頼

 スイッチを押せば電気 蛇口をひねれば水 他人を信じて生きる 0.1%の不信

 

 ふだんあまり意識することはないが、我々は毎日毎日実に多くの人の世話になって生活している。 朝起きた時から、ラジオを聞いたりテレビを見たりするが、そんな朝早くから放送局に出勤したり、前日から泊まり込んでいる人がいるお陰で番組が届けられている。

 スイッチを押せば電気がつき、蛇口をひねれば水が出るのも、大勢の人が24時間365日電気や水の供給に携わっているお陰である。 朝食のパンやミルクが我が家に届くまでに何人の人手が掛かっているのだろう。 出勤時に利用する電車を定刻どおり運転するためにどれだけ多くの人が関わっていることか。 それらの見も知らぬ人達がキチット自分の勤めを果たしてくれることを無意識の内に信じて、我々の生活が成り立っている。

 改めて考えて見れば不思議な気がする。 顔を見たこともない全くの他人様を信じて生きているし、信じられなければ生きていけない。 ごくまれにその信頼が裏切られることがあるとしても、99.9%の信頼と0.1%の不信との上に乗って我々は日々を生きている。 有り難くもあり、不思議でもあることといえる。