人の器

10人なら使えるが100人は使えない人 2000万円の買い物は貴方任せ 5人の器の人に30人の部下を付けるな

 

人には夫々の器がある。 一人では立派に仕事をこなすが3人でグループを組んで仕事をすると連携プレーが上手く出来ない人。 5人の同僚と一緒に仕事をしている時は上手くやっていくが、自分がリーダーになって5人の配下を使って仕事をすると、5人分のアウトプットが出せない人。 5人の人なら使えるが10人は使えない人。 10人なら使えるが100人は使えない人 などなど、いろいろな人がいる。 それがその人の器である。

1万円を手にするとしっかりと賢い使い方をするが、100万円を手にすると有頂天になって、無駄使いに走ってしまう人。 10万円の買い物ならよく吟味して値打ちのある買い物ができるが、1000万円の買い物となると売り手の言いなりになって、後で悔やむ人。 などなど、いろいろな人がいる。 それがその人の器である。

こんな例がある。 Aさんは5万円の予算でスーツを買うために、専門店を3軒見て廻り、満足するものが見つからなかったので百貨店も2店調べて、やっと予算にも合い自分も気に入った服が見つかったのでそれに決めて買った。 同じAさんが家を買うことになり、友人に紹介された不動産屋に出かけた。 不動産屋が熱心に勧める物件があったので見せてもらった。 予算は不動産屋がAさんの持ち金と給料、ボーナスを聞いてローンを計算してくれた。 特別な値段交渉はせず、不動産屋の言う通りに即決で買った。 何しろ不動産屋はとても親切に何から何まで説明してくれたから。 たった5万円のスーツを買うのに5軒も見て廻り、自分の予算に合わせて買い物をする人が、2000万円の買い物をするのに、貴方任せで決めてしまう。

スーツの400倍の買い物をするのだから、400倍とまでは言わないが、少なくとも2軒や3軒の不動産屋を廻り、5軒や10軒の物件を案内してもらい、周囲の住環境、日当たり・風通し、学校、駅、買い物などなど、十分に調査し、更に予算についても周囲の物件と比較し、自分の給料や子供の教育費も考慮して決めるべきで、親切な不動産屋に決めてもらうべきものではない。 しかし、こんな例は結構多く、5万円のものは値切っても2000万円のものは値切らないのである。 要するに2000万円はAさんの器を遥かに超えており判断できないのである。

従って仕事を任せたり、お金を任せたりする時は、その人の器を観て程度を決める必要がある。 決して5人の器の人に30人の部下を付けてはいけない 10万円の器の人に1000万円の金を任せてはいけない。 そんなことをすると、その人も不幸だし、部下達も、お金も有効に活かされず死に金になってしまう。