人生の計画1998.5)

1年過ぎ10年過ぎ、人生の半ばが済む 一度しかない人生 今、何をすべきか

 

何事をするにも大なり小なり程度の差はあるが、何らかの計画を立てるものだ。 小さいことは小さいなりに、短い時間で簡単な予定や計画を立てる。 場合によっては計画を立てると言う程の意識もないかも知れない。 大きいことには大きいなりに時間を掛けて綿密な計画を立てるのが普通のやり方である。

ところが、人生と言う大きく、長く、複雑で、大切な事柄に対して、あまり真剣に計画を立てていない人が多いのは何故だろうか。 日々の或いは月々の生活を何となく送っていると、その内1年が過ぎ10年が過ぎ、気が附いて見たら人生の半ばが済んでいた。 後は惰性で最後まで、と言うのでは一度しかない人生、且つ、絶対にやり直しの効かない人生を過ごす方法としては残念ではないか。

計画とは将来に対して立てるものである。 明日のことなど分かるものか、増してや来月、来年のことなど全く分からないのに、人生の将来計画など立てて何になると言うのか。 しかし、この見方には一つ大きな誤解がある。 将来計画とは「来月には何をするか」とか、「来年には何をするか」を決めることでは決してない。 勿論「来月には何をするか」、「来年には何をするか」、を考えたり予想したりはするのだが、それは「来月そうするためには、今月(或いは明日)何をしておかねばならないか」を決めるためである。

現在時点での状況、現在与えられている条件に基づいて来月、来年の計画を立て、それに向かって明日は何をするのが最も大切かを決める。 来月になれば、前月の結果を踏まえ、その時点での状況の変化も考慮して、以前に立てた計画を見直し、その時点から来月、来年の計画を修正する。 これを繰り返してこそ良い結果が得られる。

もう一度言う。 例えば3年計画は、3年先に何をするかを決めるために3年計画を立てるのではない。 3年先の良い結果や大きな目標を目指して今年、今、何をすべきかを決めるために、3年計画を立てるのであり、その計画は逐次、月日の経過、状況の変化に合わせて修正していくべきものである。

ごく大雑把なものでも良いから一度は自分の人生の計画を是非立ててみよう。 今からでも決して遅くはない。