松下幸之助1999.8)

小学校中退 健康に恵まれない 財産が無い 人間誰でも初めは素人 運と愛嬌 考え方が行き詰まると物事が行き詰まる 使命感を持って仕事をする

 

松下幸之助氏は、自分は3つの幸運に恵まれたと言っている。

 1.小学校を中退した。 そのため、

誰にでも、何についてでも、恥ずかしがらずに聞けた。

         知らないことが多かったので、何にでも感心できた。

         万事万物総て我が師と思えた。

 2.健康に恵まれなかった。 そのため、

         無理をせず、一歩一歩積み上げて来れた。

         他人に仕事を任せたので、人が育った。

 3.家に財産が無かった。 そのため、

         一生懸命働いた

 

松下幸之助氏が、松下電器産業の営業課長を松下政経塾(健全な政治家を養成する目的で松下氏が設立した私塾)に塾長として転任させようとした時、その課長は、転任を断るために松下氏に言った。

  「私は政治には全くの素人です」と。

 これに対する松下氏の答

 「それは丁度良かったな。 人間誰でも初めは素人や。 僕も素人、君も素人。 しかし、今の政治はほっとけない程に良うない。 悪い現状は知らん方が却って良い」と。

また、「人事はその人の運と愛嬌で行う。 頭の良さ(IQ)ではない」、とも言っている。

 

松下氏自身の経験を次ぎの様に述べている。

考え方が行き詰まると物事が行き詰まる

 淡路島の瓦製造所が瓦からタイルに転身して、行き詰まりを打開した。

松下電器も一時伸び悩んだ時期があった。 その時、天理教の教徒に誘われて、天理教の本部へ行った。 多数の教徒が掃除をしに来ているのを見た。 彼らが無報酬で熱心に働いているのを見て驚いた。 

単なる金儲けだけでなく、何かの使命感を持って仕事をする必要がある、と。 そして、行き詰まりを打開した。