オスとメス1999.8)

雌雄の別 オスの方が美しい 財力と権力 金と力の魅力が弱まる

 

大部分の動物には雌雄の別がある。 動物によっては雌雄が一体になっている種や、成長と共に或いは環境の変化によってメスからオスに変化する種も稀にある。 しかも殆どの場合メスよりオスの方が美しい。 人間の場合とは反対であるのはなぜだろうか。

その原因は財力と権力にある。 財力(お金、家・土地などの財産)と権力(社会的地位、命令権・人事権などの権限)は人間だけが持っており、他の動物にはない(サルやライオンにもボスはいるが人間ほどではない)。 人間は進化と共に社会を構成し、社会の発展と共に財力と権力を拡大してきた。 人間のオスは財力と権力によってメスを引き付けるため、必ずしも外観的な美しさを必要としなくなってきたのである。

昔から「色男、金と力は無かりけり」と言われるが、金と力の魅力は、外見上の魅力以上に女性を引き付けるものとなったのである。

ところで、最近男性の化粧が流行っており、自分を美化しようとする傾向が見られるのは面白い現象である。 日本では社会の全階層にわたって物質的に豊かになったため、金と力の魅力が少々弱まって来たのであろうか。