新米釣り師オーストラリア 釣りツアー
初挑戦の記
1998.5)

これはmambooオーストラリア釣りツアーに参加して際の報告です。

 

日本でもろくに釣りなどしたことのない「新米釣り師」が、ひょんな事から日本でも大ベテランの本物釣り師に混じって、オーストラリアへの釣りツアーに初挑戦することとなった。

 

5月12日(火) 17時30分関西空港に集合したのは、

姫路市の足立さん、木村さん福岡県の吉田さん、下関市の長尾さん、山口県の粟河さん、吉井さん、広島市の大崎さん、 神戸市の東さん、それに新米釣り師の私、舘村の総勢9名。新米釣り師を除き何れも日本を代表する釣り師揃い。「オーストラリアでは初めてでも大物が釣れる」と聞いたが本当かな。新米釣り師としては未だ半信半疑。

21時25分JAL779便にて定刻どおり関空を飛び立つ。機内では明日に備えてアルコールを補給してぐっすり寝る人、大きな獲物が頭に浮かび、なかなか眠れない人も。翌13日9時40分シドニー空港到着.

 

5月13日(水)

出迎えの女性ガイドさん(日本人)の案内で市内観光に向かう。

シドニーの観光名所、ベイブリッジ、オペラハウスやシテイ、ロックス、チャイナタウン、釣具店などを一巡り。夕食はシーフードレストランにてロブスター、あわび、など盛り沢山な料理を腹一杯食べて先ずはシドニーの初日を終了。この後、明日に備えてホテルで寝る人、 有名な大カジノへチップを釣りに出かける人、夜の歓楽街へ見学に出かける人など3手に別れる。

 

5月14日(木)

朝6時起床。部屋の窓から外を覗くと、どんよりとした曇り空が見える。

朝食もほどほどにホテルを出発、マイクロバスで乗船場に向かう。ダブルベイと呼ばれるシドニーの高級住宅街を抜けると30分程でフェリーボートの乗り場に到着する。

この頃から雨が降り出した。全員バスから降りて海を眺めながら釣舟を待つ。

やがて我々の船が到着した。

白色の双胴船で全長は20メーター位か。 船腹にHICATの船名が見える。 なかなかの豪華船だ。 今日の乗船者は、我々一行9名の他、富士丸 金園船長と助手、ツアーガイドの日本人女性ゆかさん、2名のオーストラリア人船員の合計14名 。

船内には1階にソファーとテーブル、2階は展望デッキ、船倉には船酔いに備えてベッドも装備。もちろん男女別のトイレも完備しており女性の釣り師も大歓迎。

12ノットのスピードでシドニー湾内を30分ばかり走り湾口近くの第1ポイントに到着。水深約30メートルの岩礁の真上だ。この時点で雨も上がった。

しばらく微速で船を回しながら、魚探で観測するが魚影が薄い。

止む無くこのポイントは諦めて、シドニー湾外の第2のポイントに向かう。約30分全速で快調に飛ばす。 このポイントはシドニー沖15km,水深約70メートルで、海底が小高く盛り上がった地点になっていて、ここに錨を下ろす。

「この真下に濃い魚影が見える」、との船長の報告を受けて早速一斉に竿を構える。

イワシの切れ身を餌に仕掛けを降ろすと直ぐに大きな当たりがあった。大きくしなる竿に引き上げられてきた本日最初の釣果は体長50センチのアオリイカだ。これが続づけて2杯上がり、甲板に墨を流す。

その後も次々とヒラマサ、カツオ、シマアジの大物が上がる。仕掛けも最初は餌釣りでスタートしたが、その後各自愛用のルアーも使用して釣る。新米釣り師には船長が手を取って懇切丁寧に指導してくれる。 これなら新米でも何とかなる。船内ではサンドイッチにビールの昼食を挟んで3時頃まで楽しみ、名残を惜しみながらシドニー港に帰港。岸壁に獲物を広げて、全員の顔が改めて今日の釣果の大きさに満足感でほころぶ。

本日(5月14日)の釣果

スマカツオ  90センチ級(6〜10kg)  14匹

ハカツオ   50〜80センチ         6本

ヒラマサ   70センチ 〜 1メータ      8匹

シマアジ   50センチ〜80センチ      5匹

アオリイカ  50センチ            3杯

グレ      40センチ級         10匹(総て放流)

カツオ     40センチ級          5匹(餌に使用)

カワハギ   30センチ            1匹 (放流)

カンパチ   40センチ            1匹 (放流)

仕掛けは、各自得意の技を披露したが、概ねリーダーが60〜80ポンドのナイロン糸はPEライン4〜6号 、ルアーは100〜150gのメタルジグというところか。

上陸後、カツオ、ヒラマサ、シマアジ、イカの大物1、2匹ずつを地元の日本料理店へ運搬依頼し、ひとまずホテルへ引き上げる。

地元の日本料理店「魚屋」に集合し、今日の成果を語り合いながら料理の出番を待つ。

やがて、大皿に溢れるばかりに盛り上げられた刺し身が運ばれてきた。

どれを食べても新鮮でうまい。全員、地元のビールやワイン、日本から輸入のビールなどを飲みながら舌ずつみを打つ。刺し身の他、あらの塩焼きもまた別のうまさがある。余りの量の多さに全員でも食べきれず、隣の席におすそ分けをして喜んでいただいた。

 

5月15日(金)

今日も天候は曇り。今日は昨夕の疲れもあり、10時にホテルを出発。

昨日と同じ岸壁から乗船しシドニー湾内の浅瀬に向かう。ここで先ず活餌にする魚をつる。イワシの切り身を付けると20〜30センチのアジが入れ食い状態で釣れる。

20センチ程のマダイもたくさん釣れるが、これは総て放流し、アジのみを船内の生け簀に入れて湾外に向かう。昨日とほぼ同じポイントに到着、投錨する。

今日の仕掛けはイワシの餌釣り、アジの活餌、ルアーの3種類で夫々おもいおもいに釣る。

イワシの切れ身はイサキに取られ易い。20〜30センチのイサキが掛かるが総て放流。20センチ程のイワシ1匹丸ごとの餌に変えてからシマアジ、ヒラマサの大物が

続々と掛かりだした。そのうちルアーによるジギングにも同じくヒラマサの大物が掛かりだす。アジの活餌には当たりがこない。

今日の獲物はヒラマサが多く次の結果となった。

シマアジ   70センチ級          5匹

ヒラマサ   80センチ 〜 1メータ級   14本

ヒラマサ   50センチ 〜 60センチ級   9本 (総て放流)

新米釣り師もヒラマサとシマアジの大物が掛かり予想以上の成果に大満足の結果となった。

 

5月16日(土) 

シドニー到着後4日目。 この日は自由行動。買い物組はショッピング街路へ、賭け事組は再びカジノへ、ゴルフ組は郊外のゴルフ場へ。それぞれ思い思いの計画で行動する。

新米釣り師はゴルフに出かけることにする。緑の多いシドニー郊外を走ること1時間強でリバーサイドゴルフ場に到着。オーストラリアはもう秋の最中だがグリーンは青々として気持ちが良い。おまけに土曜日というのに2人だけで電動カートに乗ってゆっくりとプレーができる。前も後ろも開いており貸し切り気分で進む。途中6、7頭のカンガルーの群れに何度も出くわし、暫しプレーを中断するなど、日本では考えられないゆったりムードで1日を楽しんだ。

カジノもなかなか大規模なのもので賭け事好きにはこたえられない面白さ。場内は明るいムードで24時間オープン。しかも下は5セント(約4円)から何万ドル(1オーストラリアドルは約90円)まで自分の財布に合わせて楽しめる。

 

5月17日(日)

早くも日本に帰る日がきてしまった。8時30分ホテルを出発、空港に向かう。空港で最後のお土産を買ってJAL778便に乗り込む。

11時30分シドニー発。全員疲れた中にも楽しかった思い出を胸に一路日本へ。

20時05分無事関空着、短かった釣りツアーを終了した。また行きたいなー!