再発防止1998.8)

新しい仕事に挑戦すれば必ずトラブルが発生 根本原因を取り除かねばまた同じトラブルが起きる 暗がりでデコボコ路を歩く 同じ石に2度躓いてはいけない 失敗こそ進歩への道

 

会社ではいろいろな仕事に出会う。 以前から続いている仕事、最近始まった仕事、これから新しく始める仕事、手順の決まった仕事、毎日変化がある仕事、などなど。 新しい仕事に挑戦すれば,本当はあってはいけないことだが,大なり小なり、必ずトラブルが発生するものだ。

 

メーカーの例で言えば、新製品の開発,新機種の開発、新システム(ソフトウエア)の開発,などがある。 その過程では、

Q(品質)のトラブル : 性能不良,故障発生

C(コスト)のトラブル: 予算超過

D(納期)のトラブル : 納期遅延

などが起きる。

 

トラブルが起きた際,単にそのトラブルを手直しする、或いは解決する、だけでは十分ではない。 それだけでは進歩がない。 必ず遡って根本原因(トラブルの発生原因)を取り除かなければ,また同じトラブルが起きる。 ここは是非共、再発防止策を徹底しなければいけない。 トラブル発生の真の原因を改善することが大切である。

 

今までやったことのない新しいことをするのは、暗がりでデコボコ路を歩くようなもので、しばしば石に躓くこともある。 明るいところで(後で振り返って)見れば、簡単に気が付くことでも、暗がり(その時点)では気付かないことが多い。 躓けば転びもする。 転べば怪我(お客からのクレーム)もする。 怪我をすれば薬(クレーム費用)もいる。

 

一度は石に躓いて転ぶのも、止むを得ない。 しかし、決して同じ石に2度躓いてはいけない。 残念ながら、同じ石や直ぐ隣の石に、2度、3度と躓き転んでいる例が見られる。 転んだら何かを掴んで起きなければいけない。 クレーム費用は貴重な授業料である。 2度と同じ失敗を繰り返してはいけない。 そこにこそ進歩・向上がある。 新しい仕事に挑戦して、失敗しながら進歩・向上する、この経験の積み重ねから、自信が生まれる。 何も学ばない失敗はない。 失敗こそ進歩への道である。