仕事の基本動作 その2 仕事を捌く1998.12)

総ての項目を書き出す 重要性と緊急性に注目して優先順位を決める 重要且つ緊急な項目は意外と少ない

 

会社で仕事をしていれば、毎日やるべき事が沢山ある(もしないのなら、或いは、やるべき仕事が思いつかないのなら、その会社は辞めた方が良いかも知れない)。 余りにいろいろとあって、何から手を付ければ良いのか、頭が混乱することがある。 こんな時こそ焦ってはいけない。

 

急ぐ仕事、時間的に余裕のある仕事、大切な仕事、まあまあな仕事、それらを些細な事も含めて総て、思いつくままに、項目書きにして見よう。 それらの中で,本当に自分がやるべき仕事は,どの項目とどの項目か、やらなくても良い項目はどれか、他人にやって貰える項目はどれか、冷静に考えて見よう。

 

自分がやるべき項目が決まったら、各項目ごとの重要性と緊急性に注目して、実行する優先順位を決めよう。 そのために「田」の字型に4つのマス(枠)を書く。 左下のマスには「重要度・緊急度ともに低い」項目、左上のマスには「重要度は高いが緊急度は低い」項目、右下のマスには「重要度は低いが緊急度は高い」項目、右上のマスには「重要度・緊急度ともに高い」項目、を夫々記載する。 実施すべき順序は、1.重要・緊急、2.非重要・緊急、3.重要・非緊急、4.非重要・非緊急、となる。

 

いくらあせって見ても所詮、人間は同時に2つの事はできない。 1番(右上マス)以外の事は当面忘れ、先ずは1番だけに専念しよう。 1番に目途がつけば、その時点でもう一度優先順序を見直そう。 以降、その繰り返しである。

やるべき項目を総て書き出して見るだけでも、効果がある。 やるべき仕事が整理できるし、全体を眺めて見ると、共通する内容も見えてくるものだ。

やるべき項目を総て書き出し、優先順位を決めることによって、自分の気持ちが落ち着き、今すぐやるべきことに専念できる。

 

冷静に考えれば、重要且つ緊急な項目は意外と少ないものである。 項目によっては、時間と共に自然に解決するものや、する必要性が消えてしまうものさえある。 忙しさからいらいらしたり、憂鬱になる必要はない。 それでは返って効率が落ちるだけだ。

上記では、4つのマスを使用したが、縦軸を重要度、横軸を緊急度として、各項目をグラフ状に配置・記載しても同様である。