天動説と地動説(1999/9)

世間が総て自分中心に動いている 世の中が自分の都合だけで動いているのではない

 

世の中には天動説と地動説の人がいる。 これは難しい天文学の話をしているのではない。 天動説の人と言うのは、世間(世の中の出来事と言った方が分かり易いか)が総て自分を中心に動いていると思っている人である。 何でも自分の都合に合わせて考えて行動する。 しかもそれで当然と思っているからやり難い。 自分の都合に合わないと、それは相手がおかしいと言う。 いわゆる「自己中心主義者」である。

地動説の人は客観的に世間を見られるので物事を公平に考えられる。 即ち、世の中が自分の都合だけで動いているのではない、自分は世の中全体の中に調和して動かなければいけない、と言う当たり前のことを理解している人達である。

世の中にはいろいろ異なった意見、才能、趣味、価値観、人生観、を持った人がおり、同じ境遇に出会っても受け止め方はまちまちである。 十人十色、たで食う虫も好き好き、なのである。

人間誰でも他人のことは良く理解していないので、少しは天動説であるのが普通かも知れないが、何事も程度問題で、度が過ぎると自分から住む世界を狭くしてしまうことになる。